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文化防衞は即ち國防の眞髓なり也矣 一

 これまで、當日乘でも正常な國語の恢復を訴へ、幾度か認めた。
固より弊社機關紙でも、亦た、他團體の機關紙への寄稿でもこれについて駄文を綴つた。

 さて昨夜。先日福永武兄より御惠投いたゞいた「神話に學ぶ」を拜讀し、我が意とするところを闡明且つ明瞭に掲録せられてあつた。
 感激の餘り、僭越乍らこゝに掲出し、諸賢と共に今、熟讀致したい。


影山正治先生曰く、
『ここで、少しく「言靈」といふことについて申して置くことといたしたい。
「言靈」の思想は、「ことば」は神のものであつて、神祕の力、靈妙の力を有するものである、善い「ことば」は善い結果をもたらし、惡い「ことば」は惡い結果をもたらす、從つて「ことば」に對しては極力愼み深くして、これを決して粗末にしたり、亂したりしてはならない、「ことば」の亂れは、生命の亂れ、心魂の亂れ、生活の亂れ、社會の亂れ、國の亂れを引きおこすものだから、「ことば」は常に正してゆかなくてはならない、といつた民族信仰であるわけです」として、さらに掲げんに曰く、
『(中畧)ここで、戰後の日本の現實にかへりみて、眞劍にに考へなければならない問題の一つは、「國語問題」です。終戰後、内敵勢力は占領政策の基本線にしたがつて、「歴史的假名遣ひ」を否定抹殺して、いはゆる「新假名遣ひ」を人爲的にでつちあげ強制して來てゐます。また、大幅な、そしてでたらめな「漢字制限」を強行して來てゐます。これらは、いづれも、「年少學習者の學習上の無用の負擔を輕減して、そこから生れる時間とエネルギーを他の學習面に活用し、教育と文化の向上に資する」といつた美辭をかかげて居るが、その本質は、神話教育の抹殺や、歴史教育、地理教育、道徳教育等の廢止や低調化などと全く同じもので、その眼目は、日本の國語の歪曲、日本の言葉の破壞を通じての日本弱體化にあるわけです。そのやうな點が次第に有志國民の間に自覺されて來て、ここ十年ほど前から大きな問題となつて來て居るわけです」
(續く)

by sousiu | 2010-05-08 20:17 | 小論愚案

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